本体価格:¥7,400-
<染付 人物文 覗き猪口>
時 代:江戸中期 宝暦~天明年間 1760~1780年代
状 態:内側壁面に胡麻大のホクロが一つ、それにソバカスが一つ二つあります。口縁は真円ではなく、少し楕円が入っており、その一部分がゆるく沈んでいますが、釉薬を掛ける前に凹んだものと見られます。ホツやニュウなどはありません。
サイズ:口径;5.6cm 底径; 4.1cm 高さ;5.9cm
覗き猪口は「大きいほど古い」という定説があります。この人物文覗き猪口は、サイズ的には高さが 5.9cm、口径が 5.6cm と覗き猪口としては大きい部類に入ります。大きさにおいては、当ギャラリーショップ『C-09 総蛸唐草文・覗き猪口』とほぼ同じです。加えて、胴の中程から裾(すそ)に向かって心持ち拡がった器形で、この点においても、上記の総蛸唐草文 覗き猪口とよく似ています。ですので、江戸の中期、宝暦~天明年間に焼かれたものと考えて差し支えないと思います。
さて、絵柄としては、まずこの人物は、唐人なのか西洋人なのか、男性なのか女性なのか、はっきりしません。椅子に腰掛けた様子は、男性的な感じがします。髪は後で束ねているようで、スカーフらしきものを身に着けているように見えます。服装はシャツかジャケットで、ズボンのようなものを履いています。薄く漢字で書かれた文章の判読は出来ませんが、漢字源によると『娥嫦(がじょう)』の意味は、『月の中に住むという美人』だそうです。また翻訳ソフトに依ると『出人間』は『世界の外へ』という意味らしいです。しかし、以上の情報だけでは、この覗き猪口の人物はどういう人なのか判然としません。もしかすると、羽衣伝説的な天女かもしれませんね。
※ 古伊万里などの商品は手作りによる骨董品のため、カタチのゆがみ、色のむら、ホツ、ソゲ、ニュウなどある場合がございます。